あたしゃもう終わりだよ

マルコ

以前にもご紹介した「イタリア人が怒るパスタ」こと沼津の名店「マルコ」が5月いっぱいで閉店することを受け、編集部として「マルコの伝説をこのまま風化させてはいけない!」と思い立ち、メモリアルも兼ねて最後の緊急レポートに行って参りました。

心よりの愛を込めてレポートしたいと思います。
最後までお付き合いのほどよろしくお願い致します。

それは、2016年10月の事でした。

いつものようにパルメザンランチを注文し、満身創痍で食べ終えて一息ついているところにマスターがやって来ました。
隣の席に座ったマスターが私に語り始めました。

「この店も終わりだよ」

あまりの衝撃にもう一度パルメザンランチを注文してしまいそうなところをすんでのところで回避し、マスターの話に耳を傾けました。
跡継ぎ問題、体力問題、今後の話などを身振り手振り付きで語ってくれました。ちょっと長めに。
長年の激戦にマスターの身体も満身創痍、もはやこれ以上戦える身体ではないのかも知れません。
それでもあの「いらっしゃ〜い」の声は私たちの頭の中をずっとリフレインし続けるのでしょう。

とここまで書いて、県外にお住いの皆さんは「マルコってなんじゃろ?」と思っているかと思います。
簡単に説明すると「沼津市民全員が愛してやまないパスタ屋」です。
全員が、です。
詳しくはこちらの記事をご参照下さい。

ということで、写真とともにマルコのメモリアルツアー、スタート!

 


【伝説の序章はこの看板】

 

「本日営業しています」の看板は私たちマルコファンを65%ほど安心させてくれました。
残りの35%は店内に入ると「ごめん今日は売り切れ」と追い返されてしまうパターンもあったからです。
この日は時間も早めだったのでまさかの売り切れもないと安心し、建物内に入ります。

 


【栄光の道標】

 

初めての方は「え?本当にこんなところにあるの?」と心配になってしまうような雑居ビルです。
でも、ここに聖地は確かにあったのです。

 


【ここにも】

 


【ほらここにも】

 

そしてやっと辿り着いた店頭には食品サンプルのショーケースがあります。


【何もかも皆懐かしい…】

店内に入ると、早くもコアなマルコユーザーが集っています。
今日もBGMは一切なく、張り詰めた殺気の中で「殺るか殺られるか」のタマの奪り合いが行われています。
緊張感とともに同行してくれた斎藤一家(戸田在住/この日は運動会の代休)とともに着席します。

 


【いらっしゃ〜い】

 

終わりを目前にして肩の荷が降りたのか、マスターはいつもより穏やかな笑顔で迎えてくれました。

私「パルメザンランチ」
斎藤夫「あ、僕もそれでお願いします」
斎藤息子「ボクはハンバーグ!」
斎藤妻「ミックスカレーを…」

マスター「カレーはない。」

注文はチキンカツに変更になりました。

奇しくもオーダーはマルコの梁山泊シリーズで揃いました。
もちろんシンプルにボロニャも良かったし、オリジナリティ溢れるボンゴレも良かったし、レバー嫌いも治ってしまうカルーソも良かったのですが、マルコで二杯オーダーするのは鼻の穴にスイカを詰めるのと同義語なので今回は泣く泣く諦めました。

店内を見回すと色々な思い出が蘇ってきます。


【この時間にマルコか…】


【マスターの旅行の話…長かったなぁ…】

そして待つ事12分(適当)、その幸福は突然降り注ぎました。


【ハンブルグの黒い霧】


【このチキン野郎!】

そうです。
初見の皆さん!これがマルコですよ!
そう、これこそがマルコです!
そうやって感慨にふけっていると、いよいよ最高峰が到着!


【これぞチョモランマ】

 

これこそがマルコが誇る「パルメザンランチ」です!
とんかつにチーズがたっぷりかかった、まさにキングオブカロリー!
そこにライスを乗せて「ランチ」の完成!
何時に食べても「ランチ」の完成!

それでは実食!
粉チーズと共に謎の粉を投入!

 


【マジで何入ってんだよこれ】

 

どちらもたっぷりかけて、すべてをミックス!
マルコのオーセンティックスタイル、それは「ミックス」です。

 


【こうやって】

 


【こう!】

 

もりもり食べてキレイに完食!

店内に貼られたご挨拶の紙を見て寂しさにふけっています。

この店も来れるのは今日で終わりか…。

思い出いっぱいあるなぁ…。

最後までBGMなかったなぁ…。

いや、マスターがYouTube見ながら歌ってるのだけ聞いたことがあるなぁ…。

もうこの味も食べられないかと思うと…。

 

 

というあなたに朗報!

関東方面の方、心して聞いてください!

 

7月初旬に「沼津マルコ」、四谷にオープン!

 


【新たな伝説の始まりはここ!】

 

 

「初旬」というざっくりした感じが若干の不安を感じさせますが、マルコはまだ終わっていませんよ!

私も開店したら必ずレポートに行きますので、お待ちください!

それから去り際にマスターが教えてくれたのですが、先日発売されたグランドジャンプの「不倫食堂」にマルコが掲載されています!

 


【不倫…食堂…?】

 

ちゃんとマルコのいいところ、書いてくれていますよ!

 


【子供は読んじゃダメな感じのやつだけど】

 

マルコファンの皆さん、是非チェックしてみてくださいね。

 

「大手町のマルコは、僕たちの思い出と共にあり続ける…」
そんな皆さんの思いを詰め込んだFacebookページをご紹介して、この記事の締めくくりとしたいと思います。

大手町マルコ、フォーエバー!

 

 


【ありがとうマルコ@沼津】

PROFILE

Takashi Endo
Takashi Endo
ロックバンド「GOOFY'S HOLIDAY」のボーカル/ギタリスト。
1994年に結成後、全国のライブハウスを股にかけて活動中。
「インディー界一のツブシのきく男」「バンド界の激安グルメ王」「元気の国の王子様」「マスターオブ弾きたがり」など様々な異名を持つ。
バンド以外にも沼津市でMUSIC BAR「Quars」を経営したり「Tube Drive Records」という弱小レーベルをやったりとそこそこマルチに活躍、どれもまんべんなく儲かっていない。
愛する地元と地球をよりよくするため出来る範囲で健闘中。