レゲエのリズムが子どもを揺らす!? 沼津OTO市場Vol.10

2018年4月8日に開催された第10回目を数える音楽イベント「沼津OTO市場」。

今回でついに1周年を迎えました。

▲OTO市場常連、雑貨の「ハタトハネ」。いつもながらにセンス抜群の品揃えです。

▲耳つぼジュエリーのお店が初出店。女性のお客様に人気でした。

▲リフレクソロジー「ボディケアアクビ」の隣にはキッズスペースがあり、子ども連れのお客様に人気でした。

▲揚げ饅頭の「兎月園」も初参加。踊り疲れた身体にちょうどいい甘さです。

▲ほかに、ジャークチキンやハンバーガー、チャイなどの出店がありました。

▲食べるとたちまち元気になる、PIYOちゃんのお好み焼き。ノリも最高!

今回は子ども連れのお客さんが多数。家族連れや夫婦・カップルでの来場も目立ちました。ゆったりと美味しい料理やお酒を楽しみながら、音楽を聞けるというところがOTO市場の魅力。食や音楽を媒介に、思い思いの時間を過ごすことができます。

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さて、お待ちかねライヴステージのトップバッターは、横浜から来てくれた「FRIED JAMMING FISH」の3人。

日本を代表するレゲエ・ヴォーカルグループの先駆け「FIRE BALL」のTRUTHFUL a.k.a STICKOさん、そして 日本を代表するダンスホールレゲエ・バンド「HOME GROWN」のギタリストi-WatchさんとドラマーのYukkyさんによるアコースティック・ユニットです。

レゲエはもちろん、R&B、ソウル、ロック、ジャズなどの名曲カヴァーのほか、STICKOさんのオリジナル曲もレパートリーとしています。オーガニックなフィーリングと卓越した演奏力、ソウルフルな歌声。独特のグルーヴ感と不思議な魅力を放つサウンドに、思わず引き込まれてしまいます。

「Little Green Bag」「Place in the sun」などのカヴァー曲のほかオリジナル曲も演奏。

「見落としがちなのが、この素晴らしい環境がこんなに近くにあること。どこにでもある(景色だ)と思いがちだけど、そこに気づけば、みんながこの環境を大切にすると思う。富士山の見えるこの素晴らしい環境を大事にしていかなければ」(STICKOさん)。そんな想いを込めて、「What a Wonderful World」を演奏してくれました。

当たり前の風景や日常も、視点を変えればかけがえのない素晴らしい世界になる。地元に長く住んでいると、富士山が毎日見える風景が当たり前になっているけれど、この風景や環境を守れるのは地元に住んでいる私たちだけなんですよね。彼らのあたたかいメッセージが、普遍の名曲とともに心に響いたステージでした。

 

そして次のステージは、ジャパニーズ・レゲエ界の大御所、PAPA U-Geeさんの登場です。

PAPA U-Geeさんは焼津のご出身。近年では焼津のほかフィリピンのマニラにも拠点を構え、アジア各地で活動を行っています。

ストレートで温かいメッセージとキャッチーなメロディ。いっしょに口ずさめば、言葉の一つひとつが心にジーンと染み込んできます。オリジナル曲「Connection」「Yukkuri」「JAH JAH」などを演奏してくれました。

子どもたちはダンスだけに飽き足らず、PAPA U-Geeさんのギターにも興味津々。

「子どもっち最高だな。子どもっちは素直だからな、大人っちも踊ろうぜ!」

普通のコンサートだったら大人がすぐ止めに入ってしまうところですが、OTO市場は特別な場所。子どもたちの質問攻めにも、U Zeeさんは気さくに応じていました。大人も子どもも音楽と仲良くなり、心の底から楽しめるのがOTO市場なんです。

中盤で、「頭のなかで“沼津港”に置き換えてみてください」と焼津への思いを詰め込んだオリジナル曲「焼津港」を披露。沼津も同じ港町。焼津出身のU-Geeさんと沼津の相性が悪いわけがありません!今回のバンドメンバーにも静岡県出身の方が2人いるそうです。会場はさながら「チーム静岡県」。お客さんたちも同じように、故郷への熱い想いを受け取っていたようでした。

「こういう場所でできるのが嬉しい。うちも(実家の家業が)魚屋だもんでね、高校生の時に焼津さかなセンターでバイトしていたこともあって近い感じがしてね。同じ静岡県の港町の沼津だから、これからも仲良くしていきましょう」

最後の曲が終わると、会場から「アンコール」の声が次々と湧き、その声に押されてU-Geeさんが再び舞台へ。FRIED JAMMING FISHのメンバーもステージへ上がってのセッションで幕を閉じました。

今回の2組のステージは10回のOTO市場のなかでも、1・2を争う素晴らしいステージだったのではないでしょうか。

毎月・毎週末たくさんのイベントが開催されていますが、OTO市場は単なる「楽しい」「著名なアーティストが来る」「お客さんがたくさん集まる」「街おこし」だけのイベントではありません。実際に来場して輪のなかに入ってみてください。食や音楽を通してみんながひとつになり、「音楽」がほんとうの意味で心に残るイベントになっています。そして、この場所に集った人たちやこの地域にとって、ほんとうに意義のあるイベントになっているんです。

みなさんもぜひ、沼津ジャンボひものセンターの「沼津OTO市場」へ遊びに行ってみてください!

 

次回のOTO市場は、5月5日(土)に開催されるオドリバマルシェの一環として開催されます。

1:県内外から約30店舗のマルシェ!!
2:戸田深海魚タッチしってってコーナー!!
3:ジャマイカ音楽体験!巨大スピーカーでオドラない?
4:ヒューマンビートボクサーAFRA のライブ&ワークショップ
5:スケートボード&BMX体験コーナー
6:ファンRUNマルシェ(会場迄人力で楽しんで!)
7:日が暮れたら光のアートショー
など、ユニークな企画がてんこ盛り! ジャンボひものセンターは東名高速道路・沼津ICを出てすぐの沼津ぐるめ街道にあります。一日中いつ行っても楽しめるので、行楽の行き帰りにも立ち寄ることができますよ。

ぜひ行ってみてくださいね!

PROFILE

KobayashiNoriko
KobayashiNoriko
伊豆在住フリーライター/伊豆グルメ研究家。

駿東郡清水町出身。チャリンコで沼津市の某高校に通っていました。
映画鑑賞やバンギャ活動ばかりにうつつを抜かし、落第ギリギリで高校を卒業。その年に上京し、映画雑誌編集部、某ロックバンド事務所での丁稚奉公、寿司屋でのバイト、音楽系雑誌編集プロダクションの編集者などを経てUターン帰郷。フリーランスとして地元新聞社の書籍や雑誌などに取材・執筆・撮影で楽しく携わる。現在はWebサイトや雑誌へ記事・エッセイを楽しく寄稿しております。
学生時代がダメでも、好きなことをやり続けていれば人生なんとかなります、たぶん。でもお金は儲からないです。

昭和レトロ、昭和歌謡、ニチアサを中心とした特撮、インダストリアル(音楽の方)などに対して食指が動きます。

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